田中愛のプロテオグリカン講座

プロテオグリカンはヒアルロン酸を増やす?

夏本番!この時期、紫外線からくる日焼けに気をつけたいですね。皆さん、日焼け対策は万全ですか?こんにちは。田中愛です。

前回は、肌の構造を知っていただき、プルプル肌のポイントになるプロテオグリカンやコラーゲン、ヒアルロン酸がどこに多く存在する? また、肌の3層構造の役割をご説明しました。

【関連ページ】
肌の構造を知るとケアできるようになる(田中愛のプロテオグリカン講座)

今回は、プルプル赤ちゃん肌を目指すには、絶対におろそかにできない部分の真皮! そこに多く存在するヒアルロン酸について詳しく書いていきます。

前回の章でも説明したとおり、真皮には、コラーゲンやヒアルロン酸、プロテオグリカンなどが存在します。

プロテオグリカン、コラーゲン、ヒアルロン酸! この3つは美肌成分3兄弟! (勝手に私が命名)で、この3つがしっかり働くことで、水分保持能力を高めて、肌にハリと潤いを与えてくれることが、期待できます。

プロテオグリカンとヒアルロン酸は、とても相性が良く、私のエステサロンでもこの組み合わせでマッサージを行っており、大変、好評を頂いております。

ヒアルロン酸とは?

プロテオグリカン生活。で行った、お餅にプロテオグリカンやヒアルロン酸を塗ってひび割れの様子を見る実験の写真です。プロテオグリカンがサラッとしていてヒアルロン酸はとろみがあるのがよく分かると思います。

ヒアルロン酸は、ムコ多糖類の一種で、私達、動物のからだの至るとことに存在する成分です。特に関節や皮膚などに多く含まれており、体の水分を保持する役割があります。毎日、細胞の代謝とともに生まれ変わっていますが、年齢と共に減少していく成分なので、しっかりと補っていく必要があります。

真皮にはコラーゲンが存在し、そのコラーゲンの間を埋めているのがヒアルロン酸です。ヒアルロン酸が多くあると、肌にハリが出てきます。

水を含むと非常に強いねばりと弾力を持ち、この強い粘りが、関節などの円滑化を促しています。真皮に存在するヒアルロン酸の量は、表皮の10倍といわれています。

ヒアルロン酸には1g6リットルの水を保持する能力がある

1gで500mlペットボトル12本分の水を持つことができるヒアルロン酸

ヒアルロン酸には、1g6リットルの水を保持する力があります。体の中の水分保持力を高めることで、赤ちゃんのようなプルプル肌を作ることが期待できます。また、ヒアルロン酸は水と混じりあうことで、強い粘り気を持ち、関節などを円滑にしてくれるうれしい効果が望めます。年齢と共に減少していくヒアルロン酸をしっかり摂取することで、ひざやひじの関節痛などの改善にも期待ができます。

ヒアルロン酸は色々なところに存在する

ひざやひじの円滑化には欠かせないヒアルロン酸ヒアルロン酸は、体のいたるところに存在します。しかし、体の部位によってヒアルロン酸の量は違います。

ヒアルロン酸が多く存在する場所としては、目の中にある硝子体や関節内にある関節液などがあります。もちろん真皮にも存在し、水分をしっかり保持する役割を果たしています。

ヒアルロン酸が多く存在する場所は、体の中でも良く動かすところです。ひじ、ひざ関節、目など、やはり、頻繁に動くところには、しっかりとヒアルロン酸が行き届いてないといけません。

また、脳にも存在するヒアルロン酸。しっかり摂取することで、頭の回転がよくなり、疲れたときなどは、早期のリフレッシュ効果なども望めます。

プロテオグリカンでヒアルロン酸を増やす

皮膚の細胞(ヒト正常真皮線維芽細胞<クラボウ>)を使った、 プロテオグリカンIPCのヒアルロン酸産生促進作用の試験。縦軸がヒアルロン酸の増加量。一番左のコントロールというのは、比較するためにプロテオグリカンを含んでいないものになります。プロテオグリカンの含有量が多い程、ヒアルロン酸量が有意に増加してるのが分かりますね。(一丸ファルコス調べ)

皮膚の細胞(ヒト正常真皮線維芽細胞)を用いた、 プロテオグリカンがヒアルロン酸を増やす作用があるか(ヒアルロン酸産生促進作用)の試験を行った結果、プロテオグリカンを多く加えるに従い、ヒアルロン酸の生産量が増えている結果がでました。

プロテオグリカンを摂取することで、肌の中のヒアルロン酸を増やすことができ、肌に水分を蓄える貯蔵庫ができます。

プロテオグリカンで効率良くヒアルロン酸を増やすことが、美肌作りの近道です。

しかし、プロテオグリカンだけを摂取していても、受け取る体が健康的でなければ、その効果は低くなります。

ヒアルロン酸を受け入れる体の状態がよくなければ、十分にその効果は発揮できませんので、まずは、自分自身の体の状態、肌の状態をなるべく健康な状態にしておくことを心がけることも大切です。

その上で、プロテオグリカンとヒアルロン酸をしっかり摂取し、さらに保湿効果がある成分をつける、飲むなどして、肌の水分量を増やしていくことで、より効果的な結果が望めます。

ヒアルロン酸の主な働き

1)水分保持・・・・・・肌に潤いを与え、プルプル赤ちゃん肌の効果が期待できます。

2)関節の円滑化・・・・ひざやひじの痛みを和らげる効果が期待できます。

3)卵巣機能のサポート・・生理機能を高めることが期待できます。

4)目の若返り・・・・・・眼球の形を維持や、目の疲労回復が期待できます。

5)血管の弾力維持・・・・血管の弾力をサポートする効果が期待できます。

6)脳の活性化・・・・・・脳の細胞を活性化させる働きが期待できます。

ヒアルロン酸を増やす働きをするのが、プロテオグリカン!

ヒアルロン酸を多く含む食材

ヒアルロン酸を多く含む食材としては、手羽や鳥皮、鳥のとさか、豚足、魚の眼球などがあります。しかし、ヒアルロン酸は加熱することで、減少していくので、火を通した食材からの摂取は大変困難と思われますので、ヒアルロン酸サプリメントなどで摂取することをオススメします。

ヒアルロン酸を効率よく摂取する方法

ヒアルロン酸が水分をしっかり保ち、プロテオグリカンがヒアルロン酸の生産を増やす効果が期待できることがわかったところで、効率よくヒアルロン酸を摂取する方法です。

化粧品などに含まれるヒアルロン酸でも、分子が大きいものであれば、肌に浸透しにくいが水分保持力は高くなります。肌の表面部分にシットリ感は感じられるが、肌の中までしっかりと保湿される状態になるのは、非常に難しく、大きな分子で配合された、ヒアルロン酸化粧品では、物足りなさを感じる方が多いようです。

また、分子が小さいヒアルロン酸を使用した商品では、肌に浸透しやすく肌の深いところまで届きますが、分子が小さいため、大きなものに比べると、水分保持力が低くなります。

効率よくヒアルロン酸を摂取する方法としては、サプリメントなどを摂取して、体の中から補うことと、化粧品など体の外から補うことの両方から摂取していくことがオススメです。そこに、しっかりとプロテオグリカンが加わることで、体内に入ったヒアルロン酸の活動をサポートしてくれるので、しっかりと体内に水分を保持することが期待できます。赤ちゃん肌に近づくためには、欠かせない成分ですね。

次回は、美肌3兄弟のもう一つの成分、コラーゲンに関してです。

【関連ページ】
「プロテオグリカン、ヒアルロン酸、コラーゲンは美肌成分3兄弟」コラーゲン編(次回の投稿)
肌の構造を知るとケアできるようになる(前回の投稿)
プロテオグリカンってなあに?
プロテオグリカンのここがすごい!

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【関連サイト】
美容家 田中愛のエステ ビナーレ

美容家 田中 愛 (たなか あい)

大手化粧品会社「ファンケル銀座スクエア」、外資系大手化粧品会社「エスティローダー」などを経てエステサロン ビナーレを設立。2009年8月に日本テレ ビ『魔女たちの22時』に出演すると、「~青森の田んぼのなかに美肌の神様と呼ばれる魔女がいる~」と紹介され、リフトアップメソッド「顔筋体操」やオリ ジナル野菜ジュースのレシピを披露。たちまち全国で話題に。

※ここでの体験談はあくまでの個人の感想です。また、市販している商品を使用しているものでもありません。